愛のゲシュタルト崩壊
まどろんだ愛にも傷つくことにもいつだって慣れない。
あなたは空を飛べるのに、月への道を水面に見たのはどうしたって悲しかった。ひかりが映っているのは表面だけでそこに足を踏み入れても冷たくて重いだけだって、きっとあなたも知ってたでしょう?
誰かを愛したくて、でもその愛した人の矢印が自分じゃなくて他の人に向けられていることは怖くて、ねえ 愛した分愛されたいなんてまるで人間みたいじゃない、 ねえ 2000年生きたって、祀りあげられたって、あなたは神様じゃなかったね。
あいされたいから行動する、その動機はどうしたってエゴで身勝手で、だからあなたが信じてたあの人もあなたに絶望したのだろうけれど、'あい'の2文字が含まれているだけでその理由はうつくしく聞こえてしまうのです。ずるいな 一番に愛されてないから逃げたことだってあいの2文字のおかげでいとしい
腕つかませてよ〜〜 ひとりぼっちで石になりたくないとか言いつつ結局あなたは独りで固くなっていく気がするんです。 愛してるって簡単に言える、そばにいるって簡単に言える、でもそれは本当にはならない、約束はできない、わたしたちはいつか帰る それならあなたの最期にはだれがいるの あなたとだれかが溺れてたら迷わずあなたを助ける、ような、あなたをいちばんたいせつに思ってる帰らないひとはいるの
とけてかないで
ね それ、もう少し探そう、その手伝いはできるよ。こっちにいる間は腕引っ張ってあなたの名前を呼ぶよ。
愛、愛、あい、 あいばかりでよく分からなくなってくる。あなたのことを愛してるとは言わないから、5文字分だけ生きてよおねがい